実家の父はノートパソコンで写真の管理、ウェブの閲覧などをしています。
現在使用しているのは、NEC LaVie S LS150/F26W(2012年発売)です。
購入してからおおよそ9年経っており、
かなり動作が遅くなっていました。
買い換えるほど不便していない、ということなのですが、
「多少でも改善できれば・・・」と調べていると
驚くべきことが判明!
ノートパソコンなのにCPUが交換できるらしい!!
これはかなり改善効果が見込めると思い、
次の3点のアップグレードを行いました。
1.CPU:Pentium B950 2.10GHz ⇒ Core i5 2430M 2.4GHz
2.メモリ:4GB x1 ⇒ 8GB(4GBx2)
3.ストレージ:640GB HDD ⇒ 500GB SSD
最後にベンチマークも行いましたので、
参考にしていただけると幸いです。
アップグレードの内容
製品仕様の確認
NECのサイトから仕様を調べ、
主要な項目を以下の表にまとめました。
(NEC サポートページへ)
項目 | 仕様 |
CPU | インテル® Pentium B950 |
メモリ | 4GB (DDR3 SDRAM/SO-DIMM 4GB×1、PC3-10600対応、デュアルチャネル対応可能) |
ストレージ | HDD 約640GB (Serial ATA、5400回転/分) |
グラフィックアクセラレータ | インテル® HD グラフィックス (CPUに内臓) |
内臓ディスプレイ | 15.6型ワイド 高輝度・高色純度・低反射TFTカラー液晶 [ WXGA (最大1366×768ドット表示) ] |
ワイヤレス | 高速11n対応ワイヤレスLAN本体内蔵 (IEEE802.11b/g/n準拠)、インテル® My WiFi テクノロジー対応 |
イーサネット | 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応 |
ちなみに購入時のOSはWindos7でしたが、現在はWindows10で使用しています。
上記仕様からアップグレードの項目は、
メモリを4GBから8GBに増設、
ストレージをHDDからSSDへ変更
にしようと考えていました。
そんな折、インターネットで情報を集めていると
”CPU換装”の文字がちらほらと。
ノートパソコンのため、
アップグレードはメモリとストレージ位と思っていたので、
かなり驚きました。
交換用CPUの選定
色々調べた結果、
搭載されているCPUはPentium B950。
ソケットはSocket G2 / rPGA988B。
チップセットはHM65 Express。
この組み合わせで使用できるCPUで、
Pentium B950以上の性能のCPUは何種類かありますが、
LS150と同時に発売された上位機種LS550シリーズ(チップセットが同じ)に
搭載されているCore™ i5-2430M にしてみようと思います。
アップグレード手順
パソコンの電源を切り、
ACアダプタ、バッテリは外しておきます。
CPU
製品裏面のメモリスロットのカバーを取り外します。
赤〇部分のねじを外すと取り外すことができます。
本来はメモリ増設のためのカバーのようですが、
これを外すとCPUへもアクセスできます。
メモリスロットのカバーには左のような
注意シールが貼られています。
ちゃんと電源関連の注意書きが詳細に
記載されていて好感がもてます。
こちらはメモリスロットのカバーを止めている
ねじです。
先端が青くなっているのが分かります。
これはねじの緩み防止のために樹脂材を
塗布したものです。
ねじの脱落⇒カバーの脱落を防止するために
このようなタイプのねじが使用されています。
メモリスロットのカバーを開けると
このようになります。
赤〇部分のねじと
赤△部分の冷却ファン電源コネクタを外すと
冷却ユニット部が取り外せます。
CPUを外すためには、
ソケットに付いている黒い部品(赤〇部分)を
マイナスドライバー等を使用して180°
回転させます。
交換用のCore i5-2430Mは古いCPUなので、
Amazonで中古品を購入しました。
CPUの取り付けの際は、
向きに注意してください。
復旧は上記工程をを逆に進んでいくと行えます。
メモリスロットのカバーの一部に
縦長の蓋があります。
これは黄色の注意ラベルに記載がありますが、
冷却ファン清掃用の蓋です。
これを開けると写真のように
冷却ファンの風路の一部を引き抜けます。
開口部から埃が見えているように、
清掃ができます。
ユーザーさんに清掃してほしいですよね?
メモリ
前項に従い、
メモリスロットカバーを開けます。
本来はメモリ交換のためのカバーです。
SO-DIMMスロットが一基、
空いています。
元々取り付いていた4GBを外して
新しく4GBx2を購入し取り付けました。
・・・同じメモリで揃えたかったんです。
デュアルチャネル対応可能ということで、
二枚一組のメモリを購入しました。
4GB一枚の追加で動作したかもしれませんし、
デュアルチャネルの効果も発揮されたかも
しれませんが念のため。
ストレージ
内蔵HDDを取り外します。
裏面のバッテリを外した状態で、
写真の赤〇部分のねじを外します。
赤□の位置に内部から
透明なフィルムが出ていますので、
それを引き抜きます。
内蔵HDDを引き抜いて、
外側を覆っていたフィルムを
外した状態が左の写真です。
ちなみにHDDはWestern Digitalの
WD6400BPVT(WD Scorpio Blue)でした。
交換したSSDは同じくWestern Digitalの
WDS500G2B0A-ECをAmazonで購入しました。
今回は使用中真っ只中のパソコンのストレージ交換なので
取り外したHDDと交換用のSSDを別のパソコンに接続し、
丸ごとコピーを行いました。
Western Digital製のストレージの場合、
Acronis True Image WD Editionが無料で使用できますので、
これをインストールして使用しています。
アップグレードの効果
CPUとストレージの交換前後でベンチマークを行いました。
体感で遅いと感じない位まで改善しています。
ただ、画像処理などは厳しいかもしれません。
CPUベンチマーク
CINEBENCH R23の結果では今回のCPUアップグレードでおおよそ2倍弱スコアが高くなりました。
CPU | Pentium B950 2.10GHz | Core i5 2430M 2.4GHz |
結果 | ||
Multi Core | 678 | 1131 |
Single Core | 380 | 522 |
ストレージベンチマーク
CrystalDiskMark8.0.1の結果は以下の通り。
HDDからSSDへの変更なので各数値、
跳ね上がっています。
さすがSSD。
ストレージ | HDD | SSD |
結果 |
まとめ
おおよそ10年前に発売され、使い続けていた
NEC LaVie S LS150/F26W のアップグレードを行いました。
・CPU:Pentium B950 2.10GHz ⇒ Core i5 2430M 2.4GHz
・メモリ:4GB x1 ⇒ 8GB(4GBx2)
・ストレージ:640GB HDD ⇒ 500GB SSD
これまで通りの使い方であれば、
今回のアップグレードで、このノートパソコンはあと10年は戦え・・・
それは無理かな。
でも、もうちょっと頑張ってもらいます。
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